男児出産に伴い、ちまちまと記録でもつけてこうかと
べランダからは手摺り越しにお向かいの平屋の屋根が見える。
その奥、二階建ての隣には昔からほとんど変わらない木々がある。
夕暮れどき、太陽がきっと地平線にかかるころ、幹の後ろが黄色に変わり、
それから一瞬、長く紫色にたなびく雲を背景に、紅色の夕焼けから薄水鼠色への
グラデーションになり、一番星が輝く頃にはもう朱はない。
どこかで材木を燃やす匂いがし、すっかり暗い森の近く、多分台所であろう窓の灯り
だけが浮かび上がる。
この家で過ごす最も好きな時間。
ひとりで佇んでいると、空気の音が聞こえているようにも感じられる。
この時間になると思い出す、幸福。
その奥、二階建ての隣には昔からほとんど変わらない木々がある。
夕暮れどき、太陽がきっと地平線にかかるころ、幹の後ろが黄色に変わり、
それから一瞬、長く紫色にたなびく雲を背景に、紅色の夕焼けから薄水鼠色への
グラデーションになり、一番星が輝く頃にはもう朱はない。
どこかで材木を燃やす匂いがし、すっかり暗い森の近く、多分台所であろう窓の灯り
だけが浮かび上がる。
この家で過ごす最も好きな時間。
ひとりで佇んでいると、空気の音が聞こえているようにも感じられる。
この時間になると思い出す、幸福。
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